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幾松の続きどす。
現在の経営者の祖父が 現状維持を条件に明治23年に購入し、
古くなった釣り天井の板が重石の重みでいつ割れてしまうか
分からないので取り除くのが大変だったそうです。以下、その経営者からのお話、
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むかしは ひょうたんに入った酒を買い求め お酒が無くなったら
またそのひょうたんをもって酒屋へ行くそうです.幾松はんがひょうたん片手に酒屋へ行く姿を認めた新撰組の2人。
近藤勇に報告.小五郎のいたその部屋の廊下から 当時は玄関が垣間見られ
時には見張りを置いたと言う.
新撰組の袖が翻るのをチラッとみた幾松. 片手を鞘に今まさに
抜こうとする小五郎の手を押さえ 長持ちの中に身を隠させる.近藤はんたちが家中を捜すも 長州藩士が見当たらない.
最後に長持ちの中をあらためようとする. 長持ち背中に
三味線を弾いていた幾松. 長持ちに触れた近藤はんの手に
三味線の撥(ばち)をぴしっと充てて…「これほど館中を検めて 私に恥を掻かせた上にもしも
この長持ちの中にどなたも居ないとなったおり、近藤はん
あなたがこの場で切腹してくれるとおっしゃるなら
どうぞ いつにても お検めくださいませ」幾松の度胸に惚れたか 近藤勇はんは黙ってその手を引いて去る.
そんな若き日の想い出のせいか 木戸孝允となった小五郎の死後
この部屋に住みたいと申し出て45才で没するまで 静かに暮らした…********************************************************