みちこの幕末日記

   世に生を得るは事を成すにあり。

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Monthly Archives: 3月 2008

今、書店に並んでいる「大人のウォーカー」、

幕末特集です。580円で主要都市の幕末

散策が手短に要点良く構成されています。

 

ところで、大河ドラマの篤姫は視聴率25%を

越えたとか、幕末モノは当たらないとケンエン

され続けていましたが、汚名返上ですね。

 

宮崎あおいちゃんがやはりウマいです。

脇もしっかり役者も揃って、今まで日が当

たらなかった女性の側から見た幕末維新は

とても新鮮です。

 

ここ倉敷に、五流尊龍院というお寺があり、大久保利通が紀尾井坂で暗殺に合った時の馬車が保存されています。
このことは、以前、ここで書きこみをしました。

画像をアップできなかったので改めて説明します。

この時、宮内省からは医師とともに、馬医も派遣されていた、とのこと。馬医とあるので、東京にも随分の数がいたことでしょう。そしてまた、あの時代の空気まで読めますね。

馬車を引いていた馬二頭のうち、一頭は斬死、もう一頭は生きていた。残った一頭は西郷従道(隆盛・弟)が引き取り、天寿をまっとうしたとのこと。

死んだ馬と御者は、青山墓地の大久保の墓の後方に埋葬されている。広い青山墓地といえども、動物の墓は「忠犬ハチ公」と、この大久保の馬のものしかないそうです。

ちなみに、偶然に難をのがれた秘書の瀧は、あの明治初期の作曲家・瀧廉太郎の父でした。

瀧も馬車に同乗していたら、瀧廉太郎の存在もなかったでしょう。

 

伏見区の淀には、怪談話が多いです。

私も関西育ちですから、小さい頃から耳

にしました。

ここの土を土手に運んでいたら、どことなく、

「元の場所に返せ」と夜な夜な声がする、

工事現場の人たちは震え上がって

元の場所に返した、、、という。この石碑も、

歩道の真ん中、商店のまん前に建っている。

普通、こういう建て方はしないものだけどと、

みんな不思議に思いました。この場所でないと

ダメなのか、移すと祟りがあるのかな。

雨の中、震えながら廻りましたが、この話でまたブルブル。

 

春めいてきました、いかがお過ごしでしょうか。

さて、最近、読んだ本のご紹介です。

「旗本夫人が見た江戸のたそがれ 井関隆子のエスプリ日記」  730円+税

 当時、ゲテモノの見世物が多かったのですね。トラ一匹でも、相当、
 人が寄ってきたことでしょう。江戸時代には、好奇心旺盛な民が多かった。
 幕末江戸を訪れたアメリカ人が、その好奇心旺盛な輝く目を持つ多くの
 日本人を見て、百年も経てばこの国は我々の文化を凌駕するかもしれないと
 書き残しています。百年どころか、七十年で「戦艦大和」を作り上げましたね。
 絵もお上手な旗本夫人、生活ぶりの紹介、貴重な一冊でした。

「敗者たちの幕末維新 」(PHP文庫 た 17-11) [文庫]  514円+税

 特に、天璋院の項目が新鮮で印象に残りました。
 天璋院と慶喜の、朝廷との和平工作のやり取りが圧巻です。
 女性は陰に隠れて、取り上げてくれる作家はなかなか居ませんが、天璋院が
 出ていたのは嬉しいことです。
 江戸開城、交渉を天璋院が推した勝海舟が起用されることになったとあります。
 天璋院は人の性格をしっかり見抜いていたのです。

「浅田次郎新選組読本 」(文春文庫 ) 648円+税

 輪違屋がお茶屋を始めたのは新撰組が京都にいた五年後、ですから新撰組は
 ここでは遊んでいなかったのです。では、何故、輪違屋に近藤勇の直筆の書が
 残っているのかというと輪違屋の太夫が角屋に行って書いてもらったと
 いうこと、初めて知りました。
 八木邸、新撰組が残した手紙をみんな襖の下張りに使ってしまった。
 新撰組が二年居て出て行くときに五両置いていった、その5両で酒樽を買い、
 西本願寺の屯所に届けて、しみじみスッとしたと言ったとのこと。
 今も、新撰組が使っていたおわんやお膳なども残っているそうです。

 私が八木邸を訪れた時、今の御当主から、五両しか置いていかなかったことは
 直接お聞きしましたが、その後、その五両がどう化けたかまでは聞けませんで
 した。この本を読んでよかった!

「30のエピソードですっきりわかる「幕末維新」」 PHP文庫 571円+税

 すっきり手軽に説明してあります。
 歴史に「もし」は禁物です。もし万が一[江戸城」攻防戦が実施されて
 いたなら・・、一連の北の戦は、なかったでしょう。
 いやいや、藤田 東湖が安政の大地震で亡くならなければ、安政の大獄、天狗
 騒乱は、なかったでしょう、と、欲深なことを考えてしまいました。

 そして、「エピローグ」、龍馬と西郷どんがあの世で出会います。
 彼らだったら、そう言っただろうなと思う会話でしたから、笑ってしまいまし
 た。このエピローグだけでも読む価値あり!!

「最後の大奥天璋院篤姫と和宮」 (幻冬舎新書 ) 720円+税 鈴木由紀子著

 篤姫って三度目の奥方だったのですね。17歳、斉彬の問いかけに打てば響くよ
 うな受け答え、それでいて、かもし出す雰囲気が暖かく、周りに居るものを
 くつろがせる。一目見て、斉彬は気に入ったものと思われる。
 のちに、斉彬は篤姫についてたずねる慶永に「忍耐力があり、懐も深く
 温和で人に接するのが実にうまい」と語っている。

淀の流れ.JPG淀の流れは健在でした。

昔は、両岸に桜並木があり、綺麗だったでしょう。

魚いるかなと覗きました。雨降りでしたから、

濁って見ることができませんでした、残念!

    愛蔵本.JPG

    机上にいつも置かれている三冊の本があります。
    私の愛蔵本ですね。

星亮一先生の「会津藩はなぜ朝敵か」 KKベストセラーズ 680円+税
         「会津藩VS長州藩」KKベストセラーズ 780+税

   星先生の本は前書きから引き込まれます。分かりやすく丁寧な文体、
   写真入りで、切り口が鮮やか、どのページを開いても、
   登場人物が目の前に立ち上がってくるような場面展開。

そして、

「白河・会津のみち 赤坂散歩」 街道をゆく 33 朝日新聞社 580+税 司馬遼太郎

  容保記の中、、、容保公亡き後、肌身離さず胸に垂らしていた竹筒入りの孝明天
  皇の書簡二通、東京銀行の金庫の中に納められているという、、、目頭が熱くな
  った一行です。街道をゆくのシリーズの中で格別思い入れの一冊。

 

幕府軍の放った砲弾を持つ星亮一先生です。

幕末小説等で有名な星亮一先生、最近は、NHKの「その時 歴史が
動いた」の出演が好評です、気さくで面倒見の良い先生でした。

星亮一先生です。

著書です。

  • 会津藩はなぜ朝敵か(KKベストセラーズ)
  • 白虎隊と会津武士道(平凡社)
  • 会津戦争全史(講談社)
  • 会津藩vs長州藩(KKベストセラーズ)
  • 新選組と会津藩(平凡社)
  • 仙台戊辰戦史(三修社)
  • 会津落城(中央公論新社)
  • 幕末の会津藩(中央公論新社)
  • よみなおし戊辰戦争(筑摩書房)
  • 最後の幕臣小栗上野介(中央公論新社)
  • 京都守護職(中央公論新社)
  • 平太の戊辰戦争(角川書店)
  • ラストサムライの群像(光人社)
  • 東郷平八郎伝(光人社)
  • 最後の将軍徳川慶喜の無念―大統領になろうとした男の誤算(光人社)