みちこの幕末日記

   世に生を得るは事を成すにあり。

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Monthly Archives: 6月 2008

「徳川慶喜家の食卓」  徳川慶朝  文春文庫 
            571円+税

慶喜は銀の飯ごうで炊いたご飯を食べていた。
慶応三年、大坂城で外国公使らに出された
料理の献立は。将軍は日本初のアンパンも
召し上がった。父・徳川斉昭が息子に勧めた
健康食とは。やはり、豚肉が好きだった慶喜、
その他、新しい食べ物への好奇心は生涯衰える
ことはなかった。徳川家に伝わる楽しき「食」
のエピソードの数々。

 

 

 

 

「一枚擂屋」  城野隆  文春文庫 619円+税

 幕末の大坂を舞台に、潜りの一枚擂屋(瓦版)が殺された父の
 敵を求めて奔走する痛快時代劇。第十二回松本清張賞受賞作
 第二次長州征伐の準備で騒然とする幕末の大坂で、打ち壊しを
 一枚擂に取り上げた親父の与兵衛が町奉行所で殺された。
 たかが一枚のために何故、勘当中の息子が親父の敵をとるため、
 三十年程前に起きた大塩平八郎の乱との係わりを探り始める。

「戦国武将 人気ノウラ事情」 鈴木眞哉 PHP新書 720円+税

 けっこういい加減な「天下人」の世界
 買いかぶられた名軍師たち、周りから見た戦国武将、作られた評判、
 消された評価、戦国武将、死後の人気争い、、面白そうです。

「大名屋敷の謎」 安藤優一郎 集英社新書 700円+税

 朝の登城は「通勤ラッシュ」、外食頼りの独身集団、
 「レンタル、貸本」産業花盛り、ビッグな需要、シルバー(隠居・との様)
 レジャー、人材派遣(職人・手伝い)ビジネスに活気あり、幕末の風雲
 農民の宅配(物資輸送)請負い活況、、、!

岡山県の後楽園に行って来ました。

新緑が生き生きと輝いて、大きな蓮の開花、アジサイ、

つつじも見ごろでした。

岡山藩が、何故、あのような立派な庭園を造る事ができたのか。

海を埋め立て干拓地を作り、無から有を生み出すに至った。

富裕だから造ったのか、、ここにも幕府の影が動いていました。

 

幕府を凌駕する財力を持つことは許されません。そのため、藩は、散財する目的で庭園造りに励むのです。

全て業者の言い値で見積もりも作らず、考えられないほどの金額を注ぎ込みました。

東京ドームの3,5倍、三百年の歴史を持ち、至る所に仕掛けが施された名園です。

2010年、大河ドラマは龍馬と決まりました。

長い道のりでした。

10年前に「竜馬がゆく」のリメイクをして欲しいと、全国で署名を集めました。

当時、高知県のほか20もの県からNHKに依頼があり、懸命に署名活動を行いました。

その中には、若くして亡くなった友の署名も含まれています。

恋人と桂浜の龍馬像を見に行きたい、願いも虚しく没しますが、

やっと彼の祈りが実現します。

願えば敵う、やはり龍馬は来てくれました!

私が育った大阪の北部に箕面の滝があります。
子供の頃、よく遊びに行きました。
ここを英世は母を背負い観光に訪れていました。
その時、地元がいかに感動したか、如実に分かる物が
今に伝わっています。その母と子の銅像です。
母を背負い、にこやかに笑う英世、子供心に、英世の
母思い、銅像にもなった彼の業績が眩しかった。
そして、猪苗代に育った英世が、私の地元の箕面の滝に
来てくれたことが嬉しかったのです。

「俺は人がやったことは信用しない、すべての作業は自分でこなした」、
コツコツと細心の注意を払いレンガを積み重ねていった英世の実績は、
この気の遠くなるような努力で成し遂げられたもの、その過程を丁寧に
描いてくれていました。
「左手の火傷は英世のアキレス腱だった」、
それはバネにもなるし、クサビにもなり得る物だった。
人生には多くの困難が待ち受けているが、本人の能力と
暖かく手を差し伸べてくれる人がいてこそ、偉業が成り立つもの、
私はその差し伸べる手でありたいと思いました。
彼がまじめ一色な人物であったなら、人はここまで感動はしません。
その性格の落差が、人を惹きつけるのだと思います。

ノーベル賞を取らせたかったけれど、彼がそれを与える側になったこと、
とても嬉しく思います。

「 野口英世 」
波乱の生涯 志を得ざれば再び此地を踏まず 
  星 亮一著
出版 : 三修社