みちこの幕末日記

   世に生を得るは事を成すにあり。

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Monthly Archives: 4月 2009

京都・島原にある揚屋の「角屋」です。

 

ここ「角屋」は、江戸期の揚屋建築の唯一の遺構として、国の重要文化財に指定されています。西郷、桂、久坂達、そして新撰組の面々、多くの幕末維新の英傑達の利用した貴重な遺構ですね。

 

二階の見学は、要予約です。

 

その二階には、趣のある部屋たちが江戸の空気も漂っているかのように存在していました。

 

有名な「青貝の間」広ささ17畳、異国情緒溢れる一室です。

 

室内は当時のまま。天井は、長年のロウソク煤で真っ黒になっていました。残念ながら洗い落とせないようです。技術者が皆無のため、復元できないとのこと。なんと残念なことでしょう。永遠に不可能なのでしょうか。

 

一階に降りると、新撰組の仕業の刀疵が残されていました。深々と刻まれた歴史の痕跡は、私には140年の時間の隔たりを感じさせません。

 

角屋HP

http://www16.ocn.ne.jp/~sumiyaho/index.html

福澤諭吉 現代語訳 学問のすすめ」 齋藤孝・訳 ちくま新書 760円+税

福澤諭吉の近代日本最大の大ベストセラーの口語訳本。「天は人の上に人を造らず」というフレーズは有名だが、文語体で書かれているため、読む人が
少なかった。歯切れの良い原書のリズムを生かしつつ文語を口語にした本書は、国家と個人の関係を見つめ、世のために働くことで、自分自身も充実するいき方
を示す。彼の言葉は、色あせないばかりか、今の時代こそ響く。
私が特に気に入ったのは、
「疑った上で判断せよ」 信じることは偽りが多く、疑うことには真理が多い。
心に命じよう。

 

 

「明治人の姿」 櫻井よしこ・著 小学館101新書 735円

戊辰戦争で賊軍と呼ばれた長岡藩の家老の娘として生まれた杉本鉞子(えつこ)。
13歳での婚約、渡米、二女の出産、夫の死などを経て、アメリカで自伝的エッセイ
『A Daughter of the Samurai』を著した。その本はたちまち大きな反響を呼び、
世界7か国で翻訳され、日本でも『武士の娘』として出版された。
武家の躾、男の覚悟、女の道、夫婦の絆、親の看取り–名著に活き活きと描かれた「明治人の美徳」を、
鉞子と同じ長岡出身のあの名キャスター櫻井よしこ氏が読み解く。

「天誅と新選組」 野口武彦・著 新潮新書 720円+税

尊王派と佐幕派の対立は、ついに流血の惨を招くに至った―。
殺される側は身分も立場も理由もいろいろだが、「文久」の三年間、政治都市京
都を中心に「天誅」の名による殺戮が荒れ狂う。過激派浪士と新選組が死力を振っ
て斬り合う剣戟ロマン。それは「鉄砲」の時代を迎える直前、道場剣術から実戦
に復活した「刀」の最後の花道だった。幕府はテロの恐怖にじわじわと消耗して
ゆく。急転直下のバトル・ロワイヤル。 畳み掛けるような勢いがある文章で、
現代の出来事かと思わせるテクニックはさすがだ。

「会津と長州、幕末維新の光と闇」 星亮一&一坂太郎・著 講談社 1400+税

あれほど天皇の信頼を得ていた藩(会津)がなぜ「賊軍」に?御所に矢を射かけた藩
(長州)がいつ「官軍」に?会津と長州の足取りにそってねじれた歴史の流れを整
理。未曾有の変革の真の姿がわかる!一四〇年経っても去らない悲哀。明治維新
は「無血革命」などではない!教科書が教えない悲嘆と痛恨の歴史。

「会津籠城戦の三十日」 星亮一・著 河出書房出版 1660+税

某テレビ局が報じて物議をかもした鶴ヶ城陥落屎尿処理限界説に、
戊辰戦史研究の第一人者が真っ向から反対。豊富な証言・資料をもとに、会津戦
争の実際を、克明に描く。戊辰戦争終結140年記念企画。