みちこの幕末日記

   世に生を得るは事を成すにあり。

月別アーカイブ

Monthly Archives: 10月 2009

坂本龍馬とはいかなる人物だったのでしょうか。
そして、龍馬を取り巻く多くの俊材達の活躍にも関心がありました。
当時の複雑に絡み合う人間模様について、深く知りたいと思いました。
「坂本龍馬 その偽りと真実」には、刻一刻と変化する社会情勢の荒波を泳ぎ渡ろうとする龍馬が見事に描かれています。とても勉強になりました。

幕末の革命家達は激しい気性の持ち主が多かった中で、意外だったのは、龍馬はごく「普通の人間」だったということ。この事実は、私には、とても勇気を湧かせてくれる言葉でした。誰でもが、その人の努力で龍馬のようになれるのかな。

龍馬は海舟と知り合って百八十度見方が変わったのですね。頭脳明晰な高杉晋作には大いに触発されたことでしょう。桂小五郎や西郷隆盛といった実務派の連中を手玉に取る無鉄砲さは痛快です。小松帯刀との出会いについても詳しく説明がされています。龍馬の周りの人物を丁寧になぞり、いかに優秀な彼らと接して、龍馬が成長していったのかがよくわかりました。人間はみな平等、そして、平和が好きで、南国の太平洋を眺め暮し育った龍馬の伸び伸びした屈託のない性格を彼らが好んだのも頷けます。

龍馬はベンチャービジネスの先駆者だったのですね。大切な持ち船を何艘も失い、惜しい人材をも亡くしてしまい、龍馬の周りはトラブル続き。一介の浪人が階級社会の中で活動することの難しさ、批判や妬みを受け続けました。金で転ぶ便利屋だとか、策略家だと言われ続けたようです。五代友厚や伊藤博文はグラバーと直接話すことができたが、龍馬はそうではなかった。彼の焦り、金策の苦労がありありと描かれています。
打たれ強い龍馬、敢然と立ち向かう強情な龍馬、そして龍馬の影の部分や弱点も解説されています。

特に後半が盛り上がって面白い。いくつも新しい発見がありました。幕末維新の荒波を乗り切り理想郷を目指して流星の如くキラリと光って消えていった薄命の青年、龍馬の残照を感じずにはいられない一冊です。

9月27日の京都集会のまとめです。
 
京都駅集合、17名参加で、四条
河原町をスタートしました。
高瀬川を北上しつつ、岡田以蔵の刀疵、土佐藩邸跡などを見学、ゆっくりと歩きました。
その途中、京都龍馬会が造った新しい龍馬の2つの石碑をチェック、  龍馬の常宿・材木屋「酢屋」、ここは、唯一、持ち主がそのままで営業されている材木屋です。当時の画像を見たことがありますが、店前は材木が積まれ、それを標的として龍馬が拳銃の練習をしていたのは有名な話。ここの二階で、龍馬の逸話を奥様からお聞きすることもできます。

新しくできた居酒屋「池田屋」の店構えを見ました。ここは池田屋の呪いと言って、店は潰れ続けていたのです。今度の店は、永く続いて欲しいですね。料理も美味しいそうで、ここでオフ会をそのうちしたいです。
三条大橋を渡り、東山方面へ、高瀬川に面して、明智光秀の首塚を教えてもらいました。首は三条で晒されました。胴体は、山科の山林近く、胴体と首が離れ離れは、近藤勇と同じですね。

その近くの、並河靖之七宝記念館を見学。

それから、平安神宮の駐車場の京都守護職屋敷門へ。
何度も前を通っていながら、今頃、その由来が分かり、しみじみと
した気持ちで対面しました。
京都文化博物館、素晴らしかった町屋の紫織庵、
なんと義経と弁慶の出会いの神社まで、
(その他、黒澤明の定宿、菅原道真の生誕地、近藤正臣の実家の料亭な
ど、、数知れず、たくさん)時代を超越して、巡って来ました。

お元気でお過ごしでしょうか。
インフルエンザ流行の時期に入りました。
気を付けて、お過ごし下さい。
さて、久しぶりの「今日も読んでる幕末本」です。
今、現在はもっと増えています。なかなか読めませんが、
それを克服して、少しでも読み進めていきたいです。

 戊辰雪冤―米沢藩士・宮島誠一郎の「明治」 (講談社現代新書)
   友田 昌宏(著) 価格: ¥ 798

せつ‐えん【雪冤】 無実の罪であることを明らかにすること。
宮島誠一郎なる人物、知りませんでしたが、親しみが沸いてきました。

 「坂本龍馬と幕末暗黒史」630円 コスミック出版

虚構にまみれた龍馬伝、孤高の大人・西郷隆盛、「誠」の瓦解と崩壊、と
ドキドキするような表題が続きます。写真が多く、見ているだけでも
楽しめます。

「日本史有名人の苦節時代」(新人物文庫) (文庫) 価格: ¥ 700  

 長く遠く、あてのない道をひたすら歩みつづけるのが人生ならば、
その旅路の先に待ちうけているのは…。功なり名とげ、歴史にその名を刻んだ人
びとにも、鳴かず飛ばずの逆境時代があった。
家の縁側や柱を薪にして米飯を炊いた日々―勝海舟。(ほんとかなぁ?)
江戸から昭和まで88名。特に、明治の人々が異常に面白かったです。

「坂本龍馬に学ぶ」(新人物文庫) (文庫) 童門 冬二 (著) 価格: ¥ 700

あれかこれか―危機に直面したとき、二者択一の選択をする前に「第三の道」
を考える。二十一世紀の現在と同じような閉塞状況にあった幕末、坂本龍馬が追
い求めた「第三の道」とは―。童門さんの語り(文章)は暖かくてとても好きです。

「井沢式 日本史入門 講座」 〈1〉和とケガレの巻 (徳間文庫) (文庫)
          井沢 元彦 (著)  価格: ¥ 700

日本の歴史教育はなぜ役に立たないか!
日本史から「失われた真実」は、こうすれば突き止められる!
  面白い、思わず、なるほどと頷いてしまいます。

「幕末の動乱」 松本清張 河出文庫 760円+税

幕末へ向かって激動する時代の構造変動の流れを深く探る書き下ろし、
清張生誕百年記念企画、大河ドラマの主人公坂本龍馬登場前夜を活写。

       余談だが、で始まる逸話が楽しめます。

「文藝春秋 十月号  750円

司馬遼太郎が愛した日本人 という特集があったので買いました。

新聞記者出身の司馬遼、みんなが良く知っているビッグネームからちょっと
ずれた人物を大きく取り上げる天邪鬼ぶりはジャーナリストの特性、竜馬は
会心の大スクープであった。天下人から無名の士まで、司馬作品は、あざやかな
生き方をした人間の宝庫、その魅力を縦横に語りつくしている。

 「龍馬のすべて」平尾 道雄 高知新聞社 2095円+税

龍馬記念館に行った時に記念で買いました。
正しく、龍馬のすべて、、、龍馬の逸話関係はすべて載っています。

 「坂本龍馬 その偽りと真実」 (静山社文庫) (文庫)
       星 亮一 (著) 価格: ¥ 680

坂本龍馬とはいかなる人物だったのでしょうか。
そして、龍馬を取り巻く多くの俊材達の活躍にも関心がありました。
当時の複雑に絡み合う人間模様について、深く知りたいと思いました。
「坂本龍馬 その偽りと真実」には、刻一刻と変化する社会情勢の荒波を
泳ぎ渡ろうとする龍馬が見事に描かれています。とても勉強になりました。

京都府庁は、かつての会津藩の上屋敷のあった場所です。
府庁表門の右側には、京都守護職の上屋敷址の石碑が建っています。
会津藩上屋敷は華麗を極め、屋敷の四方には、二階建ての長屋が並んでいたとい
います。
維新後、建物は様々に転用され取り壊されました。
現在、公事門は平安神宮の西隣、武道センター敷地内に移築され、表門は「京都
国際ホテル」に移築されています。画像は、9月27日のオフ会で訪れた平安神
宮の門です。