みちこの幕末日記

   世に生を得るは事を成すにあり。

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Monthly Archives: 1月 2012

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 今年は辰年ですね。

辰は十二支の中で、唯一、伝説上の生物です。では、何故、架空の動物である竜を入れたのでしょうか。一つの仮説として、かつては竜も実在の生物で、のちに伝説化したのだという説があります。ミステリアスですね。また、東洋の竜は、神獣で神様の使いとも言われています。
 
 先週、上京し、上野の国立博物館で「故宮展」を見て来ました。皇帝の豪華絢爛なる着衣に、それはそれは見事な竜の縫い込みが施されていました。その竜の指は五本あります。1297年(大徳元年)に、元の朝廷は五爪の竜を天子の象徴とし、一般の使用を禁じました。これは中華思想が元にあり、皇帝の威厳を保つ役割もあったとされています。なお、4本爪は貴族、3本爪は士族、2本爪は臣民、1本爪は卑民を守護するとされています。
 しかし、日本では竜の爪の数に中国ほど意味を見出していません。また、竜の顎には一枚だけ逆さになった鱗があります。これに触ると必ず殺されるという言い伝えが、、逆鱗に触れるということわざもありますね。
 

 さて、麒麟です。竜と麒麟は、同一視されることがありますが、二つは、全く違う生き物でした。ちなみに、オスの麒麟を「麒(き)」、メスを「麟(りん)」と言います。龍は性格が荒いけれど、麒麟は、温和のようですよ。麒麟もまた、中国神話の伝説上の動物です。鳳凰、亀、龍と共に「四霊」と総称されて、このことから、幼少から秀でた才を示す子どものことを、「麒麟児」と言いますね。
 
 画像は、日本橋のちょうど中央にある柱に置かれている麒麟の像です。写して来ました。日本橋は江戸時代から東海道の基点として、また、屈指の繁華街として、まさしく江戸・東京を代表する橋です。現在の橋は明治44(1911)年に完成したもので、平成11(1999)年には国の重要文化財にも指定されています。この麒麟、推理小説「麒麟の翼」で、ブレイクしています。

DSCF0032.JPG新年明けましておめでとうございます。
全国的に晴れ間がのぞき、清々しい元旦を迎えられました。

何となく今年はよい事あるごとし 元日の朝晴れて風なし
(石川啄木)

みなさまの益々のご健勝とご発展を願っております。
画像は昨年の大阪集会の時に訪れた「住吉大社の太鼓橋」です。

今年もどうぞ、よろしくお願い致します。