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大阪城天守閣のすぐ横にある旧帝国陸軍第四師団司令部庁舎でおいしい昼ランチをいただきました。さしずめ第四師団特製幕の内弁当ってところでしょうか。食事を終えてから、師団庁舎から少し離れたところにある金蔵(きんぞう)を訪ねました。
金蔵は現存する唯一の徳川幕府の金庫です。金蔵内には幕府が畿内や西国の天領から集めた年貢米を金銀に換金したものや長崎貿易で得たからの収益金、大坂の新地の地子銀、酒造仲間・舟仲間など商人たちの運上銀などが納められていました。広さは93㎡ですから大きくはありません。床はすべて石敷きで、扉は2重の土戸と鉄格子の3重構造になっていて防犯にも防災にも完璧な備えです。金蔵に保管されていた金銀の額は、元禄十六年(1703)の記録では500~800億円にもなるといいます。ちなみに保管の金銀が紛失した事件は、少なくとも2件あったことが記録に残っています。そのうちの1件は元文五年(1749)、大坂城を守衛する旗本の中間(ちゅうげん)梶助が金4000両を盗み出した事件です。御用金が盗まれていることはすぐ発覚し梶助は市中引きまわしの上、磔(はりつけ)となりました。