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大阪城は、1583年(天正11年)、石山本願寺の跡地に秀吉によって築かれました。豊臣時代の大阪城は、ルイス・フロイスの『日本史』によると、やねは金箔瓦で覆われていたそうです。壁は黒漆塗りの下見板張り、5階には、黄金の茶室があったといわれています。絢爛豪華な城でした。しかし、30年後の大阪夏の陣で消失します。その見事な焼けっぷりは、京都の高台寺に住む寧々(ねね)にも見えたと言います。その後、徳川政権により再建されましたが、幕末になって鳥羽伏見の戦いで再び焼失してしまいます。現在、我々が目にする3代目天守閣は1931年に大阪市により再建されたものです。当時では最新鋭の鉄骨鉄筋コンクリートの技術が用いられました。太平洋戦争では、城内に大阪砲兵工廠(大阪陸軍造兵廠)が設けられました。そのため、米軍の爆撃目標となり、終戦前日の8月14日に1 トン爆弾が多数投下されましたが、大阪大空襲を奇跡的に生き残り、何度か修復を経て現在に至っています。現在、登録有形文化財に指定されています。