Monthly Archives: 7月 2020
新刊書『林源十郎商店物語』が発刊されました。
「林源十郎商店」は、1657年、「紀伊国屋」という名称で創業した。そして、1715年には「大坂屋」と改称する。新薬やワクチンの開発製造、販売を通じて医療と地域の発展に貢献し、倉敷の歴史と深く関わってきた。「林源十郎商店」と改称したのは1892年、株式会社化は1950年となっている。幕末から明治、林家の当主達は貧しい人々を救済しながら倉敷の街を育てる原動力となった。特に、11代当主の林源十郎は、キリスト教会の支援などにも尽くしている。大原美術館の創設者であり倉敷紡績の創業家一族でもある大原孫三郎や、岡山孤児院の創設者として知られ「児童福祉の父」と称される石井十次らとの親交も深く、地域への社会貢献・福祉の精神に根ざした倉敷の街づくりを実践してきた。現在、倉敷美観地区の一角にある木造3階建ての林源十郎商店(倉敷生活デザインマーケット)の建物は、林源十郎商店の本店だったもの。倉敷が薬種の街でもあった往時を彷彿とさせてくれる。
なかでも幕末明治にかけての当主、林孚一 (はやし-ふいち)は、森田節斎の尊王説に共鳴し尊攘運動家を助けた。幕末の志士達が入れ代わり立ち代わり訪れた林源十郎商店、 龍馬も来たかもしれません。(幕末の史料は維新後に焼却とのこと、惜しいです)
7月4日「今までにない大雨」という予報通りの大雨が降り、避難警報も虚しく熊本の球磨川は氾濫して多くの犠牲者が出てしまいました。そして7月6日、長崎・佐賀・福岡に警戒レベル5の特別警報が出されました。さらなる警戒が必要です。自然の力には勝てませんが、負けない努力は必要です。どうか早めの避難を・・・!
本日、ザ・戊辰研マガジン2020年7月号を発刊致しました。ご覧ください。
●「お父さんは認知症」,中公新書ラクレ 認知症の診断が出ても運転を止めない。80代のドライバーでも、一度、更新したら3年はそのまま。どう考えも危険、認知症は進みだしたら恐ろしいまでに進みだす。運転免許書を絶対に手放さない時は、壁や車にこすったら止め時と諭す。 医師は止めさせる権限はない。
●「教師崩壊」、PHP新書 優秀な若者ほど、教師にならない。教師の仕事が過酷過ぎることが一因。長時間労働と人材育成不測の悪循環。若手の育成やケアをする教頭等が膨大な事務作業で手が回らない。学校は「どの業界よりも忙しい」という現実。50年前よりはるかに忙しい日本の教師たち。公立教員に 残業代は出ていない。特別なケア、支援を必要とする子が増加。日本の教師は「任され過ぎで」潰される。教員の時間とゆとりを増やして、授業や学校行事をもっと探究的な学びへと。今回のコロナでの休校は「学校があることのありがたさ」を実感したのではないか。 我々、社会が学校にあれもこれもお願いして来た。学校・教師の役割を見つめ直す最大のチャンスである。
●「保育所に通えない子どもたち」、ちくま新書 小学校30人のクラスで貧困家庭の子供は日本全国の平均で「4人」。乳児期の貧困が最も有害。幼児教育の「義務化」が必要。
●「関ヶ原の決算書」、新潮新書 金がなければ戦はできぬ。当時の米一石は8万円。180人の兵糧15日分で108万円。装備費の調達の他に軍勢の移動費や食費に金がかかった。経済力の差が戦力の差に表れる。
●「がんもうつも体温が低い」、KAWADE夢新書 高血圧であるほど、脳卒中のリスクは高くなる。しかし、血圧が高い人の方が長生き、80歳で降圧剤を服用している人は、服用していない人より14%死亡率が高い。「自然治癒力」を高めて、医師や薬に頼らない生き方。
●「感染症」、中公新書 インフルエンザウイルスが環境中に散布されるのは口からだけであり、それ以外の場所はない。その大元を抑えるのが、患者のマスク使用である。身を守るために、抗ウイルス剤を飲むことやワクチンを接種しておくことより、インフルエンザ対策としてマスクをすることである。